● 完走へ向けてのラストステップ
さあ,いよいよ本番が近づいてきました。東京マラソン2011へむけたMr.マラソンマンも今回で最後です。今回は完走へ向けてのラストステップとしてピーキングについて紹介します。ピーキングとは文字通り、マラソンを走るのに最適心身状態を作り出すことです。いくら素晴らしいトレーニングを積んでも、前日に風邪をひいてしまうと完走は難しいでしょう。また、ビギナーにありがちなのが、本番が近づいてくると焦りからかえって練習量を増やしすぎてしまい、疲労感が抜けないままスタートラインに立つという状態です。

こうした状況に陥らないためには、トレーニング頻度と量、強度を上手くコントロールすることです。表をご覧下さい。これはトレーニングの条件を変更した場合、持久力の指標である最大酸素摂取量がどのように変化したかを示したものです。コントロールした期間はいずれも15週間と比較的長いものの、マラソンへ向けたピーキングの参考になるはずです。



この表からすると、トレーニング頻度およびトレーニング時間を、いままでの2/3から1/3へと徐々に減らした場合は、最大酸素摂取量を維持することができましたが、トレーニング強度を減らした場合では、最大酸素摂取量が低下しています。つまり、運動強度を減らしてしまうと、トレーニングによって培われた体力は維持できないということです。

これをマラソンに置き換えるとどうなるでしょうか? トレーニングの強度は走る速さとして捉えることができますので、完走を目指したピーキングで重要なのは、走る速さを変えることなく、走る時間と頻度を徐々に落としていくことといえそうです。

ビギナーのみなさんは本番2週間前には、トレーニング時間と頻度を2/3へ、そして1週間前には1/3へと徐々に減らしていくことをお勧めします。そうすれば疲労感が残らず、かつ持久力も維持した状態でスタートラインに立てることでしょう。焦らず,慌てず,万全の準備をしてレース本番を迎えてください。

参考文献
HICKSON R C and MAUREEN A R : Reduced training frequencies and maintenance of increased aerobic power. Med. Sci. Sports Exercise, Vol. 13, No. 1, pp. 13-16, 1981.

東京マラソン2011医事部会
トレーナー 眞鍋芳明
監修 東京マラソン2011医事部会委員長
監修 日本陸上競技連盟医事委員長 山澤文裕


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